冠婚葬祭目的に穏やかのない桃色のリップを用意しておいた方がよかった

冠婚葬祭目的に穏やかのない桃色のリップを用意しておいた方がよかった

これは本音しまったなぁ、って思ったけど、急な事だと中々難しいですよね。

 

私のおじいちゃんの弟が、心不全で急死したのは、我々がキャンパス二年生の時分でした。

 

正に健康な奴で、亡くなる2日前まで元気にクルマを運転していたことを覚えています。

 

だからこそ、入院してもたった一年中で亡くなるは思っていなくて、それはもうファミリーの誰も予想で来てなかったみたいで、皆が皆、「えっ…」ってなって、そしたら「葬儀を出さなきゃ」って大慌てになった趣でした。

 

とにかく葬儀会社のリザーブなどはおじいちゃんや私の父がやって、そのほかの細々した雑用はおじいちゃんや叔母、私のママ、それに私も手伝いました。

 

親類総出へのリンクやウェアの備え、それにマイホームのクリーニングまで…。

 

こうしてとにかくバタバタしながら葬儀の即日を迎えたんですけど、いざ葬儀ステージで喪服を着る(我々はスーツでした)、という仕込みになったケース、ママが「あっ」という感想をあげたんです。

 

忘れ物があったのです。

 

それは、メーク用品でした。

 

もちろん、普段使い用のメークは持っていました。

 

けれど、私たちは普段着どちらかといえば派手なメークをする事が多いので、深紅だとかワインレッドのリップしか持ち合わせてなかったのです。

 

元来葬儀には、概ねすっぴんに近いフォームで出ました。

 

もちろんお葬式ってあんまりメークはしない一品でしょうけど、でも冠婚葬祭限定に地味の無いピンクのリップを一本ぐらいは買っておこうという悔悛した一年中でした。

 

(滋賀 長浜市 K.H氏)